一日の中でも潮の満ち引きはありますが、時期により干潮の時間が少しずつリズムをつけるようにして変化しているのをご存知でしょうか。海から離れた地に住んでいると、意外と知らない海のこと。
実はその海の潮の満ち引きは、たくさんの生き物の命にまつわる神秘が観察できる時期でもあります。
また、大潮と言われる満ち引きの強い時間帯も季節によって異なります。 夏時期の奄美の大潮は、日中に干潮を迎え、冬時期は深夜に干潮を迎えます。
写真のように普段は見えない白砂に紛れた少し大きめの岩肌が見えたり、サンゴが水面に上がって見えたりと、水面下にあることが多い光景が観察しやすく、一層異なる散歩が楽しめます。
また、シュノーケルをするときも、海深が浅い干潮時には普段2m以上離れた海底に見える生き物が比較的間近で観察しやすく、シュノーケル初心者にも嬉しいですね。
ぜひ観察ポイントチェックは、海に入る前にフロントにお尋ねいただいたり、芦徳の海を知り尽くしたガイドと一緒にボートやSUPで沖まで出てから観察するのもまた一段と楽しいですよ。
お気軽にフロントにお尋ねくださいね!
また、夏時期の新月や満月の潮の動きに合わせてこの時期一層賑やかになるのは、、サワガニの存在です。
昼間よりも、夜に活動がみられるサワガニ。ホテルの歩道周辺の岩と岩の間の穴や、裏山の斜面などにある隙間に巣があります。意外と海ではなく山からの水が流れる場所や雨がたまるところを好んでいます。
特に潮の引きの強い大潮付近には、山と海を行き来する姿が観察されカニの行列が夏の風物詩ともいえそうです。一匹いるような道路には、近くに数匹、時には踏まずに走れないほどの数十匹の大群で横断していることがありますよ。先日も、ディナー時間にレストランをご利用されたお客様が、席付近の窓の向こう側に二十匹以上集まったサワガニを観察されていて、同席されていたお子様たちがとても夢中なご様子でした。
ホテル内でも、サンゴの岩の陰、それに木が植わっているような場所に穴が空いていたら少し覗き込んでみてみてください。おんなじようにして外を穴から覗き込むサワガニに会えるかもしれません。
また、夏の終わりに近づくにつれ満月や新月に繁殖活動を生を尽きたサワガニがいたるところで見られるようになります。セミを拾い集めるようにしてカニをあつめをして遊ぶ子供達が見られるようになると、九月もまだまだ暑く夏のようですが、暦の上で確実に時が過ぎて行っているのだと、教えてくれるサワガニの存在でした。